
※船上に水揚げされたタスマニアキングクラブ(タスマニアオオガニ)。

※タスマニアキングクラブとタカアシガニ。世界最大のタカアシガニと比較しても大きいカニです。
オーストラリア南部にあるタスマニア。北海道の8割ほどの大きさの島です。この島にはタスマニアンデビル、タスマニアンタイガーなど変わった生物が生息していますが、世界有数の巨大生物も生息しています。
この記事ではそのうち、タスマニア・キングクラブをとありげます。和名:タスマニアオオガニ、英名:Tasmanian giant crab(タスマニアン・ジャイアントクラブ)、学名:Pseudocarcinus gigas 。タスマニア・キングクラブは英語の通称名の一つです。
オーストラリア南西部とタスマニア島近辺の海域の深度20〜800mの深さの海に住んでいます。多く生息している水深は140m~270mです。甲幅は46cm、体重13kgを超える巨大なカニです。大きさでは世界最大のタカアシガニ(脚を広げると3m以上)にはかなわないものの、重さと甲羅の大きさは優っています。
1992年頃から水産資源として漁獲されるようになりましたが、成長が遅く資源保護のため2004年から年間漁獲量を62.1トン(137000ポンド)に制限しています。
2012年5月に甲幅38cm、重さ約6.8kgの巨大な個体が捕獲され、イギリスの水族館に3千ポンドで売却されたことがニュースになりました。2012年5月のレートは1ポンド126.8859円なので約38万円です。

※2012年に報道された時の写真。クロード "Claude" という名前が付けられました。

※別カット。磯で良く見かけるイソガニとの比較。

ロンドンの水族館「シーライフ "SEA LIFE London Aquarium"」の水槽に入れられるクロード "Claude"。

※別カット。ニュースの少女が持っている写真に較べると小さく見えます。
さて、これだけ巨大なカニ、日本人ならどこで食べられるか、値段が気になりますよね。色々調べましたが、東南アジア、香港やシンガポールのレストランに生きたまま輸出されるケースが多いそうです。
オーストラリアではコースで300~400ドル位だそうです。オーストラリアで一般的なマッドクラブ(ノコギリガザミ)が100ドル程度で2人で食べられることを考えるとかなり高価です。
具体的なレストランはひとつ見つかりました。シドニーの中華街にある"Golden Century Seafood Restaurant "です。
ここではタスマニアキングクラブが1kgあたり140ドルで食べられます。しかし、1匹の重さが5kg~7kgなので複数皿の料理になり、料金も700ドルから1,000ドル近くになります。本日のレートが1AUD = 94.8円なので小さい5kgのカニでも6万円以上の料金となります。
水槽に入ったタスマニアンキングクラブ。
http://www.weekendnotes.com/im/004/05/goldenc7.jpg
オーストラリアで一般的なノコギリガザミ、マッドクラブと比較してもやはり高価です。タスマニアキングクラブは食味も非常に優れているそうです。ノコギリガザミと比較しても高価で繊細な味わいということ。
オーストラリア、タスマニアに行ったときにはぜひ一度味わってみたいものです。

※海中のタスマニアジャイアントクラブ(タスマニアキングクラブ)の生体。

※別カット。ダイバーとの大きさに注目。
※2012年にクロード "Claude"がロンドンの水族館に収められるときの映像。
※ダイバーが撮影したタスマニアキングクラブの生体。貴重。
【関連リンク】
タスマニアオオガニ - Wikipedia 簡単な解説。
怪物タスマニアオオガニが英国に出荷 2012年の巨大個体捕獲の記事。英語。
Golden Century Seafood Restaurant 6種類のおすすめ料理。タスマニアジャイアントクラブの調理、価格あり。
スポンサードリンク