2012年08月23日

ダイオウイカ VS. マッコウクジラ


※ダイオウイカ対マッコウクジラのイメージイラスト。引用元はこちら。大きい画像あります。

地球上の歯のある生物としては最大の大きさ、20mにまで成長するマッコウクジラと、世界最大の無脊椎動物であるダイオウイカの戦いは古くから私たちを魅了してきました。

ここではマッコウクジラ対ダイオウイカの動画と画像を紹介していきたいと思います。

現在のところはまだ、マッコウクジラがダイオウイカを捕食する動画は撮影されていません。国立科学博物館の窪寺恒巳博士はじめ、世界中の研究者が一番乗りを競っています。

本命はむろん窪寺博士です。

現在までで撮影された画像で最も素晴らしいものがこれです。

※2009年に小笠原沖で撮影された、マッコウクジラが口にダイオウイカの一部を加えている画像。ソースはここ。素晴らしい写真です。


※頭部の拡大写真。


※5頭の群れで行動し、子供に狩りを教えている様子。

この画像は、2009年10月15日に小笠原沖で水中写真家トニー・ウー"Tony Wu"氏により撮影された写真です。英語版ナショナル・ジオグラフィックに5枚の写真がアップされています

水中写真家トニー・ウー氏は日本語も堪能なようで、国立科学博物館において日本語で講演会なども行っています。

トニー・ウー氏の公式サイト。「ダイオウイカ」で絞り込み。
http://www.tonywublog.com/tag/giant-squid#axzz26GMIdxjR

イカをくわえているマッコウクジラの体長は約18m。5頭の群れで行動していました。

この写真に対して、ナショナル・ジオグラフィックがスティーブ・オシェア "Steve O'Shea" 博士にインタビューをしたところ、若い個体(子供)に狩りを教えているのではないか、というコメントでした。スティーブ・オシェア "Steve O'Shea" 博士は、このブログでも何度も名前が出てくる、ニュージーランド、オークランド工科大学のダイオウイカの権威です。

英語でダイオウイカ "Giant Squid"、ダイオウホオズキイカ "Colossal Squid"を検索していると、繰り返し出てくる名前が、スティーブ・オシェア "Steve O'Shea" 博士と窪寺恒巳博士です。両者とも、ダイオウイカの世界的権威として紹介されています。

日本の国立科学博物館の窪寺恒巳博士と、ニュージーランド、オークランド工科大学のスティーブ・オシェア "Steve O'Shea" 博士は宿命のライバルとしか思えません(笑)。

左:ニュージーランド工科大学 スティーブ・オシェア "Steve O'Shea" 博士。
右:国立科学博物館 窪寺 恒巳博士
※2008年にダイオウホオズキイカを解剖した時の写真。画像引用元

この一連の写真はナショナル・ジオグラフィックの2009年度ベスト写真の3位に入っています。ソース記事の下部にTOP10が掲載されています。ちなみに2位はデメニギスの写真でした。

※2位のデメニギスの写真。


※同時に撮影されたデメニギスのHD動画。

マッコウクジラは2000m以上を潜水し、群れで狩りをすると考えられています。ダイオウイカをイルカ等に代表される反響定位(エコーロケーション)で特定し、脳油で超音波を収束させ、ビームのようにダイオウイカに照射し、ダイオウイカを麻痺させて狩りをすると考えられています。(※異説あり。)

では、ダイオウイカ対マッコウクジラの動画(CG)です。

Sperm whale Vs giant squid

※ニュージーランド国立博物館、テ・パパ・トンガレワの動画。高画質でダイオウイカ対マッコウクジラの戦いが短く的確にまとまっている。続きは博物館で(笑)。

Animal Face Off - Sperm Whale vs. Giant Squid

※ディスカバリー・チャンネルの動画。画質今一つですが、迫力があります。

COLOSSAL SQUID (giant squid ) Vs. SPERM WHALE "EPIC BATTLE"

※これは珍しい、南極海に生息するダイオウホオズキイカ "COLOSSAL SQUID " 対マッコウクジラの動画。

動画はいずれも、マッコウクジラが反響定位(エコーロケーション)で特定し、脳油で超音波を収束させ、ビームのようにダイオウイカに照射し、ダイオウイカを麻痺させて狩りをしています。

ダイオウイカ、ダイオウホオズキイカとも触手で反撃をしますが、マッコウクジラにはかないません。

しかし、マッコウクジラも無傷ではなく、海岸に打ち上げられたマッコウクジラに多数のダイオウイカまたは、ダイオウホオズキイカにつけられたとみられる傷跡のあるもの見つかっています。大きすぎるダイオウイカを襲ったために、力尽きてしまったのではないか、とも言われています。


※ニュージーランドの海岸に打ち上げられたマッコウクジラ。多数のダイオウイカまたはダイオウホオズキイカのかぎ爪で傷つけられています。


※頭部の拡大写真。

ダイオウイカは吸盤に大きなギザギザがあり、ダイオウホオズキイカは吸盤に凶悪な爪を持っています。

※ダイオウイカの吸盤。画像引用元:イギリス自然史博物館


※ダイオウホオズキイカの吸盤。カギ爪が凶悪。画像引用元:NZ国立博物館


※ダイオウイカの吸盤の痕が付いた、マッコウクジラの皮膚の標本。wikiより。

マッコウクジラにとってもダイオウイカ類を狩るのは簡単な仕事ではないようです。窪寺博士の研究成果から、ダイオウイカは海中を漂って、あまり動かないということは無く、激しく動いてエサを攻撃することが分っています。マッコウクジラにも触手を使って反撃することでしょう。

あとは、マッコウクジラが頭部の脳油で超音波を収束させ、ダイオウイカを麻痺させる、というのがどの程度の効果があるかです。これは実際の映像で捉えられていないので、現在では推測にすぎません。

しかし、窪寺博士はじめ、世界中の研究者がマッコウクジラや他のクジラ類にカメラを取り付けて、ダイオウイカ捕食の瞬間を撮影しようと努力しています。

20世紀には、生きた姿は、ただ1枚の写真も無かったダイオウイカが、21世紀の今になり生体の捕獲はもちろん、水中での高画質のHD映像も撮影されるようになりました。21世紀が始まってまだ10年余りです。

マッコウクジラがダイオウイカ、ダイオウホオズキイカを捕食する、その戦いを見ることのできる日は、そう遠くないでしょう。

今しばらくは、CGとイラストで我慢です。ダイオウイカとマッコウクジラが戦う画像のうち、良いものを何点か掲載して、記事の終わりといたします。

※美しいカラーのダイオウイカ対マッコウクジラの戦い。水上は珍しい。


※アメリカ自然史博物館に展示されているダイオウイカ対マッコウクジラの模型。


※ダイオウイカとマッコウクジラの戦いが切手にもなっています。


※ダイオウイカを捕えようとするマッコウクジラ。


※青を基調とした美しいダイオウイカとマッコウクジラの戦いのイラスト。


※こちらは水彩画。迫力があります。

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【関連リンク】
ダイオウイカ対マッコウクジラ Google画像検索結果。画像たくさん出てきます。

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posted by 桜 真太郎 at 22:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | 巨大生物
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