2011年06月26日

百鬼夜行絵巻 ぬらりひょんの孫

国際日本文化研究センターのサイトを見ていたら、「怪異・妖怪絵姿データベース」というものがありました。

妖怪関係の絵巻物を途切れず、開いた形で閲覧できるものです。

現在18の絵巻物が登録されています。

百鬼夜行絵巻
化物婚礼絵巻
道成寺縁起絵巻
土蜘蛛草紙絵巻
地獄草紙絵巻
鳥羽絵巻
長谷雄草紙
中納言長谷雄卿図巻
酒天童子繪巻
化物尽絵巻
伊吹山酒呑童子繪巻
吉光 百鬼ノ図
土佐光起 百鬼夜行之図
滑稽百鬼夜行絵
田原藤太秀郷
群妖
暁斎百鬼画談
妖怪絵巻

このうち、一番上の「百鬼夜行絵巻」がすごい。
※「百鬼夜行絵巻」 前半 後半 二分割されています。

巻物に描かれた妖怪にマウスポインタを合わせると、解説が表示されます。

Wikiなどにも絵巻物の画像はありますが、見ただけでは何の妖怪が描かれているかわかりません。こちらは描かれた妖怪の解説が出るのがとても良い。

「ぬら孫」で百鬼夜行を知り、ソースを知りたいと思っている方には格好のデータベースだと思います。国立国会図書館や大学図書館、文書館などで「貴重書」扱いの閲覧困難な「原典」を、ヴァーチャルとはいえ、解説付きで自由に閲覧できるとは良い時代になりました。

今後、国際日本文化研究センターの予算がつけば、他の巻物にも解説が付くものと思われます。

「ぬらりひょんの孫」において、百鬼夜行は重要なテーマになっているのでソースになった絵巻物を見ておくのも、ファンには楽しいものです。

私は初代の過去編が最高に面白かったと思います。

現在2代目の過去編が進行中で、もうすぐクライマックスです。

過去編の面白さを現代編にうまく引き継げるか・・・、が気になります。

数少ない現在連載中の正統派妖怪漫画なので、打ち切りならないで末永く続いて欲しいと思います。

【追記】
6/27(月)発売のジャンプを見ました。2代目の過去編から現代編へうまくつなぎました。7月からアニメ第2期も開始されるのでしばらくは大丈夫かな。

新妖怪「件(くだん)」の解説はWikiをどうぞ画像はこちら。剥製の写真もあります。こちらの方が有名かな。

「件(にんべんに牛)」の文字通り、半人半牛の姿をした妖怪。牛から生まれ、人間の言葉を話し、生まれて数日で死にますが、その間に作物の豊凶や流行病、旱魃、戦争など予言を行い的中させると言われています。

この「件」がどう物語に関わってくるのでしょうか。楽しみです。

【関連書籍】
鳥山石燕 画図百鬼夜行全画集 (角川文庫ソフィア) 妖怪の原点、鳥山石燕の全妖怪画の解説本。かまいたち、火車、姑獲鳥、ぬらりひょん、狂骨、なじみ深い妖怪の原点がわかります。「ぬらりひょんの孫」もこの絵巻を参考にしていると思われます。
図説 日本妖怪大鑑 (講談社プラスアルファ文庫) 水木ファンはこちら。水木しげる先生作画の295体の妖怪のイラストと解説。
百鬼夜行絵巻の謎 (集英社新書ヴィジュアル版) 小松和彦教授による百鬼夜行絵巻の新発見をまとめた1冊。上記DBにも収録されている「吉光 百鬼ノ図」に定説を覆す新発見がありました。この絵巻の発見により全国の百鬼夜行絵巻の成立過程が大きく変わる可能性が出てきました。現在確認されている百鬼夜行図60編あまりの全画像を収集し、それらを詳細に比較分析しながら、絵巻成立の系譜を解明していく過程は圧巻です。「鳥獣戯画」の擬人化や、「付喪神絵巻」の器物の獣化や鬼化などから、妖怪のイメージがどのように形成されたかの考察もみごとです。 詳しく知りたい方はご一読を。

【関連リンク】
百鬼夜行絵巻 前半 後半 長いので2分割されています。
怪異・妖怪絵姿データベース 18の絵巻物を見ることができます。
百鬼夜行 - Wikipedia

百鬼夜行絵巻 - Wikipedia
ぬらりひょんの孫 第1巻 椎橋 寛 ジャンプコミックス

【関連記事】
ぬらりひょん 妖怪の総大将
妖怪図鑑・妖怪データベース

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posted by 桜 真太郎 at 17:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | 妖怪・モンスター

妖怪図鑑・妖怪データベース

夏は妖怪の季節です。

ゲゲゲの鬼太郎」から始まった妖怪漫画の系譜は「うしおととら」「地獄先生ぬ〜べ〜 」を経て、現在は「ぬらりひょんの孫」に引き継がれています。

妖怪漫画はどれも面白く、私たちをわくわくさせてくれます。

主人公は人間、半妖怪、幽霊族と様々ですが、妖怪漫画の主役は何と言っても妖怪です。

日本の歴史が生み出した数々の妖怪たちは、漫画をはじめアニメ、映画の中で大活躍をしています。

妖怪は日本が世界に誇る素晴らしい文化遺産だと思います。

その文化遺産の原点を知っておくのも面白いものです。

幸いなことに現在は素晴らしいデータベースがあります。

国際日本文化研究センターが2002年から開発を進めてきた「怪異・妖怪伝承データベース」「怪異・妖怪画像データベース」です。どちらも無料で、ユーザー登録など不要で利用できます。

日本の妖怪研究の泰斗、小松和彦教授監修の妖怪データベースです。

怪異・妖怪伝承データベース」は妖怪の概要および、それが記載された元の文献の詳細が表示されます。ただし、こちらのデータベースは画像はありません。

簡単なのでまずは使ってみましょう。

検索ページ」で地域・名前などを検索すると該当する妖怪が表示されます。

または、代表的な妖怪の名前が最初から表示されていますので、それを選択することもできます。

例えば「鬼」を「全国」で検索すると107件が表示され一番上の「オニ」には473事例が含まれます。
その一番上の内容(要約)は次の通りです。

昔、鬼が毎年現れて田畑を荒らした。村人は困り、もし一夜のうちに100段の石段を作れなければ、以後、姿を現さないと鬼に約束させた。ある夜、鬼が石段をつくり、あと一つで100段というところで、一番鶏が鳴いたので、鬼は姿を隠してしまった。

最小限まで文字数を減らして概要を記載しています。出典のページ数まで表示されるので、詳細を知りたければ、図書館で当該図書を参照するか、複写サービスを利用して簡単に参照することができます。

画像検索はこちらです。
怪異・妖怪画像データベース

こちらも説明無用、まずは使ってみましょう。

検索ページ」で妖怪の名前を選ぶだけです。

「牛鬼」を検索すると、見覚えのある画像と出典が表示されます。
牛鬼
ためしに代表的な妖怪を検索してみました。
ぬらりひょん
雪女
河童
九尾狐
一ッ目坊主

面白いですね。

ただ、いわゆる古伝承の妖怪が中心なので、近年生まれた妖怪が収録されていないのが残念です。

「口裂け女」「トイレの花子さん」「てけてけさん」「小さいおじさん」など、この20〜30年の間にも日本には次々と新しい妖怪が生まれています。最近生まれた妖怪も追加されるとなお良いのですが、これは別のデータベースになるのでしょうか。

これらのデータベースは「科学研究費補助金」および「国際日本文化研究センター」の予算で構築されました。利用対象は主に研究者を想定しているので、我々一般人にはちょっと固くて使いにくいイメージがあるかな?

今後は未収録の図版の追加や、例えば創作物の妖怪(鬼太郎とか)、都市伝説の妖怪など新規のデータベース構築を期待します。

【関連リンク】
国際日本文化研究センター
妖怪データベースを運営している国際日本文化研究センターの公式サイト。博士後期課程のみの独立大学院(文化科学研究科)を有しています。
ゲゲゲの鬼太郎 妖怪図鑑
水木しげるファンはこちら。コナミの鬼太郎サイトの遺跡(トップページはすでにありません)。鬼太郎を含む14体の妖怪が紹介されています。
妖怪 - Wikipedia とても充実した内容です。復習をかねてご一読を。
日本の妖怪一覧 - Wikipedia
びっくりしました。驚きの充実度。50音順の妖怪名を選ぶだけ。画像も古典から良いものが掲載されています。近年の妖怪も含まれていますが、創作物の妖怪、鬼太郎などは別ページになっています。

【関連記事】
ぬらりひょん 妖怪の総大将
百鬼夜行 ぬらりひょんの孫

【関連書籍】

図説 日本妖怪大鑑 水木しげる先生作画の295体の妖怪のイラストと解説。

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posted by 桜 真太郎 at 10:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | 妖怪・モンスター