2014年08月15日

キモかわいい深海魚 ブロブフィッシュ"Blob Fish" ニュウドウカジカ

blobfish01.jpg
ブロブフィッシュのもっとも有名な画像。学名"Psychrolutes marcidus"
ここに3543x2580ピクセルのブロブフィッシュの大きな画像があります。デスクトップ等にしたい方はどうぞ。

ブロブフィッシュ"Blob Fish"とは「ぶよぶよした魚」という意味で、オーストラリア、タスマニア、ニュージーランド付近の深海600mから1200mに生息するウラナイカジカ科の魚です。学名は"Psychrolutes marcidus"。日本ではニュウドウカジカと呼ばれる種類が近縁種です。

トップに掲載した画像で有名な「キモかわいい」深海魚です。欧米でも人気でミュージシャンのマイケル・ハーストは2012年に発表したアルバムで「ブロブフィッシュ」と名付けた珍しい生き物のための曲を発表しています。2013年9月にはブロブフィッシュの解凍標本の写真をもとに、醜い動物保存会により「世界の最も醜い動物」に選ばれています。

ブロブフィッシュは映画「メン・イン・ブラック3」に登場しています

※1分34秒のところにブロブフィッシュが出てきます。

blobfish03.jpg
※メン・イン・ブラック3に登場したブロブフィッシュ。

以下、ブロブフィッシュの画像です。blobfish02.jpg
ブロブフィッシュを手に持った画像。

blobfish06.jpg
ブロブフィッシュが3体並んでいます。

blobfish05.jpg
大きなブロブフィッシュ。

blobfish04.jpg
ブロブフィッシュの模型か標本?

blobfish07live.jpg
深海を泳ぐブロブフィッシュ その1

blobfish08live.jpg
深海を泳ぐブロブフィッシュ その2

blobfish_illust01.jpg
ブロブフィッシュのイラスト その1

blobfish_illust02.jpg
ブロブフィッシュのイラスト その2

blobfish_illust03.jpg
ブロブフィッシュのイラスト その3

ブロブフィッシュは専門に漁獲されることはありませんが、深海底引き網に混じって混獲されています。数が少ない魚なので科学者たちは絶滅を危惧しています。

ブロブフィッシュはぬいぐるみにもなっています。2013年9月「世界の最も醜い動物」に選ばれたことがきっかけになったようです。大きいぬいぐるみが$39.99、小さいぬいぐるみが$14.99です。
blobfish_plush.jpg
※ブロブフィッシュのぬいぐるみ。

アメリカのオタクグッズ通販サイトThinkGeekが販売しています。ここはこのほかにも面白いオタクグッズを販売しています。

キモかわいい魚、ブロブフィッシュ。これからも私たちを楽しませてほしいと思います。

【関連リンク】
Blobfish - Wikipedia ブロブフィッシュの英語wiki。日本語はありません。
ウラナイカジカ科 - Wikipedia ブロブフィッシュを含むウラナイカジカ科の説明。
Explore #blobfish 画像投稿サイトの検索結果。100件以上のイラスト・画像が投稿されています。上の3つのイラストもここからの引用です。

スポンサードリンク

posted by 桜 真太郎 at 22:29 | Comment(2) | 深海生物

2012年11月23日

新発見・新種の奇妙な深海生物

奇妙な深海生物 Top10」の記事に番外を追加していましたが、本ブログ "ブローチ" の仕様上、1記事の制限文字数を超えてしまったので別記事にします。

最近また、興味深い新種も発見されましたので紹介します。

ハープ海綿 学名:Chondrocladia lyra 英名:harp sponge

ハープのような姿を持った。肉食性の海綿です。カリフォルニア沖の水深 3316-3399m から発見され、2012年に報告されました。これまでに2000年と2005年の調査で1個体ずつ、計2個体が採集されています。見た目のインパクトはかなりあります。

モントレー水族館研究所(MBARI)のチームが無人探査艇ROVで発見しました。発表が2012年10月31日でごく最近です。2chにスレも立ち、結構盛り上がりました。

コンドロクラディア・リラ - Wikipedia 日本語Wikiあります。
new carnivorous sponge モントレー水族館の公式解説(英語)

雪男ガニ 学名:Kiwa hirsuta 英名: "yeti lobster" or "yeti crab" 雪男ガニ



※海中での写真。Youtubeの動画もあります

カリフォルニア州の『モントレー水族館研究所(MBARI)』のチームが、深海探査アルビン号で2005年に発見しました。キワ・ヒルスタは学名の音読みで和名はまだありません。

場所はイースター島から南に1,500kmの南太平洋沖、深度2,200mの位置で太平洋南極海嶺 の熱水噴出孔の周りで生活していました。

本種に近縁な種はなく、本種のみでキワ科キワ属を構成するとされています。コシオリエビ上科に属しているので姿はゴエモンコシオリエビに良く似ています。

キワ・ヒルスタ - Wikipedia 日本語wiki。概説はここで。
Discovery of the Yeti Crab モントレー水族館の公式解説(英語)

ピンポンツリー海綿 学名:chondrocladia lampadiglobus 英名:PING PONG TREE SPONGE



別カット。

ピンポン球が海底に生えたような不思議生物。2006年に東太平洋の深海2,714mで発見された肉食性の海綿。生態等、詳しいことは判っていませんが標本が採取され、解剖されています。

eol解説ページ 英語。大きな写真あり
Chondrocladia - Wikipedia 本種を含むChondrocladia属の解説。
Chondrocladia lampadiglobus Vacelet, 2006 lifedesks.orgの本種解説。解剖図あり。

ヨミノフタツノウロコムシ 「黄泉二角鱗虫」 学名不明 

RM動画700KB/S
WEBで検索してもJAMSTECの1枚の写真しか出て来ない「ヨミノフタツノウロコムシ」。謎の生き物です。後日学名が判明したら記載します。

センジュナマコ 学名:Scotoplanes globosa 英名:Sea Pig(海ブタ)



こちらは有名不気味生物。画像もたくさん出てきます。インド洋、太平洋、大西洋の水深1,000m以上の深海に棲息するナマコ類。トロールの網に大量にかかることもあり、よく知られた生き物です。奇妙な姿で、カンブリア大放散のときに生まれた生物群を髣髴させます。

Scotoplanes - Wikipedia 日本語なし
scotoplanes globosa  Google検索結果。たくさん画像出てきます。

ジュウモンジダコ 学名:Grimpoteuthis 英名:Dumbo Octopus 

英名:ダンボ・オクトパス。ダンボのような耳で泳ぐ深海ダコです。こちらも有名深海不思議生物ですね。深さ3,000〜4,000m、最深では7,000mほどの深海に生息するタコです。

写真は小さくかわいいものが多いようですが、最大で体長1.8m、体重5.9kgのものも見つかっています。ミズダコ並みに大きくなるようです。

Grimpoteuthis - Wikipedia 本種のWiki。日本語なし。

ユメナマコ 学名:Enypniastes eximia 英名:Enypniastes


色が鮮やかな赤で内臓が透けていて、見た目のインパクトありますね。遊泳する深海性のナマコの仲間で2種類が確認されています。

ユメナマコが泳ぐ映像 国際海洋環境情報センター(GODAC)の動画。Youtubeより読み込み時間が短く、快適。解説あり。
ユメナマコ - Wikipedia
Google画像検索 Enypniastes eximia 画像たくさんでてきます。

【関連記事】
新江ノ島水族館 「深海II 〜しんかい2000〜」開設!
沼津港深海水族館 シーラカンス・ミュージアム
国際海洋環境情報センター 「深海映像データベース」
海洋研究開発機構 「深海画像データベース」
新江ノ島水族館 深海コーナー
おいしい深海生物 Top10
奇妙な深海生物 Top10

【関連書籍】


【関連DVD】

スポンサードリンク

posted by 桜 真太郎 at 18:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | 深海生物